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[特集]子供の臓器提供を考える
 今の『臓器移植法』では、脳死で臓器を提供できるのは15歳以上です。からだの小さな子供が、心臓や肺の病気になって移植を希望しても、日本ではそのからだの大きさに合う心臓や肺の提供がないため、移植できる可能性はほとんどありません。今は、子供にも臓器を提供してくれるアメリカやヨーロッパの国に行って、移植を受けることができますが、どこの国も移植を受けたい子供がいっぱい待っています。
 腎臓や肝臓は、家族の中に健康で血液型などの条件が合う人がいれば、一部分を移植のために提供してもらい、移植することができます。
 日本では、死後の臓器提供が少ないために、多くの人達がこの方法で命を救われています。でも、健康な人も臓器提供のために手術や入院をしなくてはいけないので、とてもたいへんですね。そこには、家族全員が健康でいられるように願う、強くて優しい気持ちがあるからこそです。ただ、家族の中に移植に合う条件の人がいない場合も多くあります。その時は、臓器移植ネットワークに登録して、善意による死後の臓器提供を待ちます。
 総理府が平成12年5月に、20歳以上の大人3千人に、臓器移植に関する調査をしました。「重い心臓病などの小さい子供への移植ができないことについてどう思いますか?」と聞いたところ、67.9%の人が「移植ができるようにするべきだ」と、答えています。多くの人が、小さな子供も移植を受けて健康を取り戻せることを望んでいます。
 日本では、脳死を「脳全体の働きが無くなって、二度と元に戻らないこと」としています。この状態は、大人でも子供でも変わりありませんが、子供は大人に比べて、脳に障害を受けた時の回復力が強いと言われているので、6歳未満の脳死を確かめる方法が決められていませんでした。平成12年10月に、厚生省の研究班が作成した小児脳死判定基準では、大人の脳死判定と同じ項目を24時間おいて2度確認すること(大人は6時間)と、生まれてから12週未満の小児を除外することになりました。脳死となった後に心臓停止で亡くなった139人の子供達を調べてみると、この方法で判定した後に、その結果が変わってしまうことはなく、きちんと判定できることがわかりました。
 平成13年4月に、小児科の先生365人に聞いたところ、73%が「子供からの脳死移植が必要」だと答えました。意思表示ができる年齢は、41%の先生が13歳以上、33%の人が10歳〜12歳と考えているようです。また、子供の意思よりも、親の了解だけで提供できることについては、50%の先生が反対しました。賛成は、34%でした。(日本小児学会公開フォーラムにて発表)
 多くの人が、子供たちの意見を尊重したいと考えています。ただ、子供たちが臓器移植について正しく理解することが望まれます。学校や家で、いのちの大切さや臓器移植について学ぶ機会を増やすことは大人の課題です。
 心臓や肺の重い病気の子供たちがいる57の病院で調べたところ、18歳未満で移植が必要とされた患者さんは、心臓が130人、肺が74人、心臓と肺の両方が56人の合計260人でした。そのうち、心臓52人、肺20人、心臓と肺19人の合計91人が移植を受けられないまま亡くなりました。3年間で35%の人がなくなっています。(平成9年9月〜平成12年8月、小児循環器学会調べ)
 臓器移植法ができてからおよそ2年経った頃に、全国の国立病院に働く内科や外科の先生655人に聞いたところ、意思表示カードを記入して持っている人が33.9%、15歳未満は脳死での臓器提供が認められていないことを知っていた人が85.2%、6歳未満の脳死判定基準がないことを知っていた人たちが89.4%、15歳未満でも心停止後の臓器提供ができることを知っていた人が48.1%でした。(小児医療での臓器提供のあり方と移植後の治療効果:宮坂勝之、国立小児病院他)

 15歳未満でも、家族の承諾だけで心停止後に腎臓を提供できることは、すべての先生に知っていてほしいと思います。
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「小児救急医療の現場から見る子供の臓器提供」
−阪井裕一
子供の臓器移植q&a
「子供への親身な看護、ご家族への誠意ある支援を」
−佐々木祥子
「我が子の臓器提供を通じて」−武内喜代美
「子供の夢や意思を聞いて欲しい」−高木雅代

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