臓器提供(ぞうきていきょう)する時、お金はかかるの?
臓器(ぞうき)を提供(ていきょう)する人に、提供(ていきょう)するための費用(ひよう)はかかりません。また、提供(ていきょう)することでお金をもらうこともありません。あくまで善意(ぜんい)による臓器提供(ぞうきていきょう)なので、ドナーのご家族に厚生労働大臣(こうせいろうどうだいじん)が感謝状(かんしゃじょう)を贈(おく)ります。
臓器(ぞうき)を提供(ていきょう)したあと、その人のからだはどうなるのですか?
臓器(ぞうき)を取り出す時に手術(しゅじゅつ)の傷(きず)は残りますが、生きている人の手術(しゅじゅつ)と同じようにきれいにぬい合わせ、清潔(せいけつ)なガーゼや医りょう用のテープなどで傷(きず)が見えないようにします。亡(な)くなった人への尊厳(そんげん)の気持ちと感謝(かんしゃ)の気持ちで、臓器(ぞうき)を提供(ていきょう)してくれた人のからだに接(せっ)しています。
どんな人が脳死(のうし)になるのですか?
事故(じこ)で頭が大きく傷(きず)ついたり、脳出血(のうしゅっけつ)や脳梗塞(のうこうそく)などの病気で、脳(のう)のすべてが働かなくなった時、脳死(のうし)になることがあります。このような事故(じこ)や病気の可能性(かのうせい)は、誰(だれ)にでもあります。そして、いつ起きてもおかしくありません。
脳死(のうし)と判定(はんてい)されるまで、どのくらい時間がかかるのですか?
家族が脳死(のうし)での提供(ていきょう)を承諾(しょうだく)した場合、法に定められた脳死判定(のうしはんてい)を行います。移植(いしょく)に関係のない経験豊富(けいけんほうふ)な医師(いし)が、2名以上で5種類の検査(けんさ)を行い、脳死(のうし)の判定(はんてい)をします。6時間以上たってから、もう一度同じ検査(けんさ)を行い、再確認(さいかくにん)します。脳死(のうし)の判定(はんてい)は、とても慎重(しんちょう)に行われます。生後12週~6歳(さい)未満の子供(こども)では、24時間あけて、2回の判定(はんてい)を行います。
脳死(のうし)と判定(はんてい)されたあとに家族の気持ちが変わった時、臓器提供(ぞうきていきょう)は中止できますか?
臓器提供(ぞうきていきょう)するつもりだった家族の意思が変わり、中止したくなった時には、脳死(のうし)と判定されたあとでも臓器(ぞうき)を取り出す手術(しゅじゅつ)の前であれば、いつでも中止ができます。
臓器提供者(ぞうきていきょうしゃ)の家族と移植(いしょく)を受けた人は、なぜ会ってはいけないのですか?
臓器提供(ぞうきていきょう)は、死んだあとでも自分の臓器(ぞうき)を社会に提供(ていきょう)し、移植(いしょく)を必要としている人のために役立てる「善意(ぜんい)の行為(こうい)」です。提供(ていきょう)した人(ドナー)、移植(いしょく)を受けた人(レシピエント)のプライバシーを守るため、お互(たが)いが誰(だれ)なのかを知ることはできません。 ただ、移植(いしょく)を受けたおかげで元気になったことへのお礼の手紙(サンクスレター)などは、レシピエントの名前がわからないようにしてドナーのご家族に日本臓器移植(ぞうきいしょく)ネットワークを通して渡(わた)せます。