『臓器提供をされた方のご家族に対する調査』の集計結果について

2010年7月17日に臓器移植法が改正され、ご本人の意思が不明であってもご家族の承諾で臓器が提供できるようになり、15歳未満の方からの臓器の提供も可能となりました。しかしその一方で、ご家族が臓器提供を決断する上での苦悩も多様化しており、新たな支援の在り方を模索し続けています。

このため、当社団では、臓器提供時から臓器提供後のコーディネーターによるご家族ケアのあり方を検討することを目的として、2017年より経験が豊富な医師や看護師をはじめ、緩和ケア領域や小児領域、倫理面での専門家など、多くの分野で構成された家族ケアワーキンググループ（2020年4月より提供施設委員会 ドナー家族ケア部会に移行）を発足し、コーディネーターの家族支援の現状や課題、取り組むべき方向性などにつき、協議してまいりました。
その中で、これまでのコーディネーターの取り組みが本当にご家族のご希望やご要望に沿うものであったかを検証するとともに、臓器の提供プロセスの中で、ご家族の皆様の本当のお気持ちやお考えを把握し、よりよい家族支援に活かすため、ドナー家族ケア部会を中心に本調査票の作成を行い、当社団倫理委員会の承認を得て「臓器提供をされた方のご家族に対する調査」を実施することとなりました。

本調査は、法改正以降から2019年度末までに脳死下で臓器を提供された方のご家族を対象とし、2021年1月末より実施いたしました。
今回、「臓器提供に関するアンケート調査」の集計結果がまとまり、提供施設委員会 ドナー家族ケア部会で協議した際、集計結果だけでなく、ご家族から頂いた直筆でのご意見を含め、臓器を提供されたご家族の声を広く国民に届けるべきとの見解に至り、このたび可能な限りお寄せいただいた声を含めてホームページで公表することにいたしました。

今後は、本調査の集計結果をより詳細に分析し、コーディネーターの質の向上や臓器提供プロセスの環境改善に努めるよう取り組んでまいります。

集計結果につきましては、こちらからご覧ください。今後も随時更新してまいります。
また、調査に関する問い合わせに関してましては、事務局担当者までご連絡ください。

このたび、調査にご協力くださったご家族の皆さま方に、心から感謝申し上げます。