移植のできる臓器

移植できる臓器は、脳死後の場合と、心停止後の場合で異なります。

脳死

心臓・肺・肝臓・腎臓・膵臓・小腸・眼球

心停止

腎臓・膵臓・眼球

臓器によって、移植待機期間(移植希望登録をしてから移植を受けるまでの期間)は異なります。
また、提供いただく臓器がもっとも適した移植希望者へ渡るよう、各臓器ごとにレシピエント選定基準が設けてあります。

※眼球に関しては、各地域のアイバンクへお問い合わせください。

心臓

2022年12月31日までに国内で心臓・心肺同時移植を受けられた方の、登録日から移植日までの平均待機期間は1,364.7日(約3年9ヵ月)でした。

2022年12月31日までに国内で肺・心肺同時移植を受けられた方の、登録日から移植日までの平均待機期間は925.7日(約2年6ヵ月)でした。

原疾患

肺動脈性肺高血圧症、特発性間質性肺炎、肺気腫、気管支拡張症、肺サルコイドーシス、肺リンパ脈管筋腫症、アイゼンメジャー症候群、その他の間質性肺炎、閉塞性細気管支炎、じん肺、肺好酸球性肉芽種症、びまん性汎細気管支炎、慢性血栓塞栓性肺高血圧症、多発性肺動静脈瘻、α1アンチトリプシン欠損型肺気腫、嚢胞性線維症など

肝臓

2022年12月31日までに国内で肝臓・肝腎同時移植を受けられた方の、登録日から移植日までの平均待機期間は466.3日(約1年3ヵ月)でした。

原疾患

劇症肝炎、先天性肝・胆道疾患、先天性代謝異常症、Budd-Chiari症候群、原発性胆汁性肝硬変、二次性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、C型・B型ウイルス性肝硬変、アルコール性肝硬変など

腎臓

2022年12月31日までに国内で腎臓移植を受けられた方の、2002年1月のレシピエント選択基準改正後の登録日から移植日までの平均待機期間(膵腎同時・肝腎同時移植を除く)は5,396.0日(約14年9ヵ月)でした。

膵臓

2022年12月31日までに国内で膵臓・膵腎同時移植を受けられた方の、登録日から移植日までの平均待機期間は1,221.4日(約3年4ヵ月)でした。

小腸

2022年12月31日までに国内で小腸移植を受けられた方の、登録日から移植日までの平均待機期間は297.3日(約10ヵ月)でした。

原疾患

短腸症候群、機能的不可逆性小腸不全など

ワンポイント! 移植の費用は保険適応なのかな?

保険適用状況と保険点数
移植術 摘出術 臓器搬送費用
心臓 192,920点 62,720点 療養費払い
心肺同時 286,010点 100,040点
139,230点 63,200点
肝臓 193,060点 86,700点
膵臓 112,570点 77,240点
膵腎同時 140,420点 84,080点
腎臓(心停止) 138,770点 43,400点
腎臓(脳死) 98,770点 43,400点
小腸 177,980点 65,140点

※療養費払い制度とは、被保険者が全額をいったん支払、後に保険者に申請して、保険給付分の払い戻しを受ける制度

(2018年4月1日現在)

2018年4月1日より、全ての臓器移植に保険が適用されました。
現在、全ての臓器移植に保険が適用されています。
各摘出術、移植術の費用は、保険点数に10円を掛けることで試算できます。手術費用に加え、入院費、検査費、薬剤費などが加算されますが、個人の状態や入院期間などによって大きく違います。
健康保険の対象になる部分の患者側の自己負担は、本人なら2、3割で済みますが、さらに自己負担が一定の金額を超えた場合、超えた額が払い戻される「高額療養費制度」などがあります。

補足:
移植を受けた時はJOTに支払うコーディネート経費10万円が必要となります。ただし、住民税非課税世帯は免除されます。また、医療費控除の対象となります。
ドナー側には臓器提供を行うことによる費用の負担はありません。また、あくまでも善意による提供ですので、臓器提供に対する報酬はありません。厚生労働大臣からの感謝状が贈られます。

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