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[特集]移植コーディネーターをめざす

 腎臓・膵臓・眼球は心臓停止後の提供・移植が可能です。また、腎臓・眼球は本人の意思表示が無くてもご家族の承諾のみで提供できます。提供施設の指定もありません。つまり、本人の生前の意思が不明でも家族が腎臓や眼球の提供を申し出たり、主治医から臓器提供の機会があることを告げられてコーディネーターに会うことを希望した場合にも提供の可能性が生じます。ご家族から直接連絡があった場合には、主治医に伝えていただくようにお話ししますし、心停止後に連絡をいただいた場合には提供ができないことや、眼球や皮膚などの組織を提供する可能性があることをお伝えするなどの様々な状況がありますが、どんな場合にも主治医とご家族とコーディネーターの信頼関係が基本になります。ご家族が臓器提供についてよく理解できるように判断材料を提供し、家族内で十分に話し合ってから家族の総意として正しく判断するための支援をさせていただいていると考えています。
(移植コーディネーター 市来純子)

 日本臓器移植ネットワークは、死後に提供された臓器が移植を待つ臓器不全患者に円滑に適正に移植されるシステムを運営・維持するための非営利組織で、日本で唯一の斡旋機関です。腎臓の移植希望者は、透析施設や移植施設からの登録を各地域のブロックセンターで受けて管理し、その他の心臓・肺・肝臓・膵臓・小腸などは指定された移植施設からの登録を本部で受けコンピューターで一元的に管理しています。

臓器提供があった場合、その臓器の最も適した患者を24時間対応で公平かつ迅速に選び、その情報を主治医に伝えてレシピエントの最終意思確認をします。レシピエントが決まれば、摘出チームの派遣と摘出後の臓器搬送ルートを確保します。どの作業も速やかに完璧に遂行されることが要求される緊迫した業務で、特に臓器搬送は、コーディネーターが多くの関係者の協力を得ながらあらゆる状況を判断して連絡・確認作業を繰り返し、緻密に点と点を結んだ成果であると言えるでしょう。
(チーフコーディネーター 菊地耕三)

 昨年4人の方から提供された脳死移植が行われ、15人の患者さんが救われました。世界の先進国に遅れることおよそ30年、法律に基づく初めての脳死移植は社会全般の関心が高く、過剰な取材や報道が行われましたが、私達移植コーディネーターは法律を遵守し、関連機関の多大なご支援とご協力を頂き臓器斡旋を行いました。臓器提供の可否判断や適正な斡旋手続きの遂行、ご家族が静かに判断できる状況を作るのに苦慮することもありましたが、提供者本人の生前の意思を尊重し、ご家族が臓器提供をして良かったと思っていただけるような関わりを基本に行動しました。

移植コーディネーターには幅広い知識や判断力・体力が必要ですが、今後も自己研鑚とコーディネーター同士の切磋琢磨などを通して常に学ぶ姿勢を忘れず、対応する家族や医療関係者の信頼を得られることが最も重要であると考えています。
(チーフコーディネーター 小中節子)

 臓器提供に関してのインフォームドコンセントを行う相手は、その時点で本人が意思表示できないため、その代理人としての立場にある家族が対象になります。しかし、この時期は家族にとっても死別の悲嘆過程にあるため、移植コーディネーターは相手がどの段階にあるかをよく理解して対応しなければなりません。面接においては騒がしい場所を避け、説明ははっきりと平易な言葉で話し、相手の心情を推し量りながらご家族が冷静に判断できるように配慮します。移植コーディネーターの姿勢としては、臓器提供の意義を明確に認識しつつも、これを相手に強制することなく、あくまでも本人が意思の決定を委ねた家族の決定権を保証することが基本です。納得ゆくまで相談できること、提供を拒否できること、それによって一切の不利益を被らないことを伝えるのもこのためです。
(チーフコーディネーター 加藤治)

 脳死で臓器提供のできる病院でその意思を書面で表示していた患者が脳死と診断され、家族もコーディネーターの話を聞きたいと申し出られた場合、主治医からネットワークに連絡が入ります。連絡を受けたコーディネーターは、意思表示カードの所持などの確認をしてから、直ちにドナー候補者発生施設に向かい、提供の可否を決定する様々な事項の確認を適確に行う必要があります。
1) 病院体制の確認と今後の流れの説明
2) 本人の意思表示の確認
3) 家族面会前に患者の医学的情報の収集
(第一次評価)
4) 家族へのインフォームドコンセント
5) 法的脳死判定承諾書・臓器摘出承諾書の作成
6) 採血と感染症検査
7) 提供施設内の関係者との打ち合わせ
8) 各臓器の詳細なデータ収集(第二次評価)
9) 摘出チームの派遣
10) 臓器搬送の手配
11) ご遺体の処置とお見送り。
これらの作業を適確に行うためには、豊富な医学的知識と関係法規に対する知識を持ち救急医療にも熟知している必要があります。さらに経験を重ね常に研鑚していくことが求められています。







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